先日、スーパーで買い物をしていた時
『ブロッコリー担当の福山さん、ブロッコリー担当の福山さん』というスタッフ呼び出しの店内放送が流れた。
ブロッコリー担当の福山さん‥‥??
一瞬、よくある店内放送に感じぼーっと聞き流すところだったが、
この広い店舗でブロッコリー担当って‥‥??
守備範囲せまっ!!!
私はジワジワ込み上げる笑いを噛み殺しながらカートを押し、
ブロッコリー担当の福山さんの毎日の仕事内容を勝手に想像しながら歩いた。
それで思い出したのが、10年以上前に日本に初上陸し、
当時大きな話題になった某海外アパレルブランドの『店内で踊ってるだけの店員』である。
筋肉ムキムキのイケメンハーフ顔店員達が、冬だというのに上半身裸の上にチェック柄のシャツを羽織りジーンズを履いてずらっと店の前に並んでいるという、
今までの日本のアパレルショップではあり得なかったその光景は、
当時情報番組で何度も流され、店舗には大勢のお客さんが殺到していた。
私もとりあえず流行りの店に一度は行ってみよう!!と
銀座にオープンしたその店舗まで足を運んでみたのであった。
薄暗いを通り越してかなり暗い店内は、香水の香りがムンムン漂っており
大音量の音楽が流れる〝まさに異空間〟という雰囲気を醸し出していた。
しかしそんな事より私が強い違和感を覚えたのは
店内の所々でクラバーのように踊り狂っている女性店員の姿であった。
この異空間で、音楽に合わせひたすら身をくねらせるオシャレで若い女性たち‥‥
全力で前向きにこの雰囲気を受け止めるならば
『かっこいい〜♫異空間サイコー!!イェーイ!!』となれるのかもしれないが
生粋のピュア日本人である私は
『‥‥なにしとんねん。』
という素直な感想が浮かんでくるのを振り払うのが精一杯であった。
てかレジめちゃくちゃ並んでるじゃん‥‥
女子たち、そこスルーで踊ってて良いの??
もしも私がレジ担当の店員であったなら
この、クソ忙しいときにアホみたいに踊ってんじゃねぇ!!空気読め!!サッサと手伝えや!!(怒)
とクネクネ女子どもの後頭部に迷わずスリッパでジャンピングスマッシュを打ち込んでやるところだ。
逆に私が踊る要員で雇われた身だったとしても
レジに列ができ始めた時点でダンスは即中断し、『何か手伝います』と申し出るだろう。
しかし、海外では
そのために雇われた人は、他の仕事は一切しない。という話を聞いたことがある。
ということは、踊る要員で雇われたくせに
踊り以外の仕事を手伝います!!などと申し出ること自体が逆におこがましいのだろうか。
変に気を使って手伝いを申し出たところで
『お黙り!!あんたは踊ってりゃいいのよ!!!!サッサと踊んな!!』
などとドヤされてしまうのだろうか‥‥
ブロッコリー担当の福山さんのおかげで、思いもよらず海外と日本の働き方の認識の違いについて考えを巡らせた、先日のスーパーでの出来事であった。
そしてこの話をインスタのコメントに載せたところ、『それはブロッコリー担当ではなくブロサリー担当(食品担当)ではないでしょうか?』と、スーパーの店員さんであるフォロワーの方からご指摘を受けたことはここだけの話である。