エッセイ

マリファナ柄の洋服の結末

ヘンプ マリファナ

突然だが、私は餃子の満州が大好きだ。

美味し~い餃子やニラレバ炒めなどがとてもリーズナブルで、毎回お会計の時に『安!!』とつぶやいてしまう。

あんなにたくさん食べたのにこの値段!?と驚く。

埼玉県にはたくさんある餃子の満州だが、調べてみたら店舗があるのは関東(東京都・埼玉県・群馬県)、関西(大阪府・兵庫県)のみらしい。

たった今調べるまで餃子の満州は全国にあると思い込んでいた!

大好きな餃子の満州で、餃子を待っている間、いつも気になるのが店内に貼られたポスターである。

安全な材料を提供してくださる提携農家の方が笑顔で写っているポスターなのだが、
畑でほほ笑む、人のよさそうな農家の方のTシャツに大きくマリファナの柄がプリントされているのである。

なぜ安全な野菜をアピールする餃子の満州のポスターの撮影の日に、
よりによってこの方はマリファナプリントのTシャツを着てしまったんだろう・・・

いつもそんなことを考えニヤニヤしてしまう。

そしてその流れで思い出すのが、20年近く前の海外旅行での一件である。

当時、ちょっとマリファナ柄のシャツやTシャツが流行っていて、その日主人がそのマリファナの総柄のシャツを着ていた。

もちろん他意はなく、ただ流行っていたから着ていたというだけのことだ。

ショップが立ち並ぶストリートを歩いていると、後ろから怪しい外人が近寄ってきた。
そして『ハッパアルヨ。ハッパ。ハッパイル?ハッパ・・・』としきりに主人に話しかけてくる。

『いらない、いらない。』その外人を軽くあしらい、その後は無視する主人。

私達は断られた外人はすぐにその場からいなくなったものと思いこみ、あまり気にせず別の話をしていた。

すると再び背後から
『ハッパアルヨ。ハッパ。ハッパイル?ハッパ・・・』と声が聞こえてくるではないか。

再度『いらない。』と断る主人。

外人は一瞬離れるも、またしても
『ハッパアルヨ。ハッパ。ハッパイル?ハッパ・・・』
としつこく付きまとってくる。

こいつ・・。
一回の発言で何回ハッパって言うんだ!
ハッパ多すぎだろ!

と私が心の中でツッコミを入れた瞬間、主人はハッパ外人に

お前さっきからハッパハッパうるさいんだよ(怒)!!と思いっきり日本語で私と同じ感想をぶつけていた。

何度も断ってるのに、『ハッパハッパ。ハッパイル?ハッパ・・・』と追いかけてくる外人。

いくらマリファナ柄のシャツを着用していたとはいえ、うちの主人がどれほど激しくマリファナを欲していると勘違いしているのだろうか。

まったく迷惑な野郎である。

微妙なTシャツ、そして超微妙なタトゥー

よく日本人は英語のスペルの入ったTシャツなどを、それがどんな意味かを考えずデザインが気に入って着ているパターンが多いが、その逆で外国人から見ると日本の漢字の形がかっこよく見え、デザインに取り入れていることがある。

海外ブランドのTシャツなどに【青年文化】とか【東京都】などの微妙な漢字がプリントされているのも見たことがある。

日本人なら絶対に着ないであろう、これらの漢字デザイン・・

おそらく外国人から見て、それは絶対着たくない。と思うような英語が書かれたTシャツを、私たち日本人が着ていることもよくあるんだろうな、と思う。

そして数年前、海外のスーパーで、腕に大きく【台所】とタトゥーの入ったイカツイ店員さんを見た時は、心底驚いた。

きっと彼は【台所】という漢字の形がものすごくクールに見えたのだろう。

あのタトゥーの意味を、誰もいれる前に教えてくれなかったのか!とちょっと不憫に思うが、それより何より毎日、朝ごはんやら夕ご飯やら片付けやらでキッチンにほとんど立ちっぱなしの私は、

きっとあのイカツイ店員さんよりよほど【台所】のタトゥーが似合うに違いないと強く思う。

私が自らの腕にデカデカと【台所】というタトゥーを入れてしまう前に、一刻も早くこの台所呪縛から解放されたい。

あのタトゥーを思い出すとそんなことを考える私である。

ABOUT ME
富岡紗和子
神奈川県湘南在住、占い師(帝王命術売占い鑑定師・四柱推命鑑定師)ラジオパーソナリティ・エッセイ作家・法人役員(役員暦24年)の富岡紗和子です。 現在、二人の娘を持つ母でありサーフィンとビールをこよなく愛するアラフィフ女子です♪ ⇒ ⇒ 詳しいプロフィールはこちら

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