謎のプライド発動！開封できなかったボラギ◯ール！！

風邪をひいても、絶対に
『風邪をひいた』と
認めない人がいる。

恐らく、風邪をひいたことを認めると
風邪に対する『敗北宣言』となり、
症状が悪化すると信じているからだろう。

かくいう私もその一人だ。

コロナ流行前は、風邪で

高見山レベルのハスキーボイスに
なっていたとしても

『紗和子さん、声
どうしたんですか！？』
と聞かれれば迷わず

酒焼けです。

と答えていた。
風邪をひいた自分を認めたくないからだ。

※『2倍2倍』って言ってた高見山。
覚えてる人、同年代以上（笑）

冷静に考えれば、
仕事でお会いしてる相手に
『酒焼けです』と明言する方が
問題がある気もするが、

とにかく風邪の菌サイドに
勝った！！と思わせたくないという、
意地の方が上回るのだ。

そんなわけで、

風邪に対する精神論に関しては
よく理解できる私であるが、

明らかに『花粉症』にかかってるのに
自分は花粉症じゃない！！

・・・と言い張る人に対しては
理解に苦しむところがある。

花粉の多い時期に、
目の痒み、止まらないくしゃみ、
水のように滴り落ちる鼻水があれば、

それは間違いなく
花粉症なのだ。

去年まで花粉症じゃなかったとしても、
今年からあなたは花粉症なのだ！！！

にも関わらず、
『自分は花粉症じゃない』と言い張る
あの心理は何に基づいているのだろう‥‥

あっさり認めて花粉症の薬を飲めば
すぐに楽になるのに

意地っ張りなお陰で
損してる
可哀想な人‥と、

同情の気持ちすら浮かんでくる。

しかし、私は大事なことを忘れていた。

謎の意地が払拭できないお陰で、
ボラギ◯ールを開封できなかった、
誰よりも
プライドの高い私
という可哀想な人間を・・（’A`)

人の1000倍お腹が弱い
ハライタ王国の住民である私は当時、

認めたくはないが
客観的に判断するに
ボラギ◯ールにお世話になるのが
妥当ではないか？？

・・・と考えられる状況に陥った。

しかし、その頃、
今のようにネットで薬を購入することが
それほど一般的ではなかったため、
買いたいのであれば
直接、お店に足を運ぶ以外の道はない。

私は一生分の勇気をかき集め、
ドラッグストアに向かった。

そしてボラギ◯ールをレジに持って行き、
『いらっしゃいませ(　・ω・)』と
早速お会計を始めた店員さんに

『領収書ください。』

と言った。

なんていう、いさぎの悪さだろう。

このごに及んで、まだ
この薬は自分以外の人が使うのだ
という雰囲気を匂わせようとは、
悪あがきが過ぎる。

店員さんは、
『かしこまりました。』と
顔色ひとつ変えずに言ってくれたが、

内心は、

経費で
ボラギ◯ール買う会社ってなんだよ！
自分で使うんだろ(笑)
知ってるから(*＞艸*).*゜*
と思ったに違いない。

私はボラギ◯ールと
領収書を握りしめると、
逃げるように帰宅の途についた。

しかし、
そこまでの思いをして購入したボラギ◯ールを、
自宅に戻ってもなお、

何かのプライドが邪魔をするおかげで
開封することができず、
しまい込むことになったのである。

あの時の無駄な勇気を、
次に無駄な
勇気を使う時のために
貯蓄しておきたかった
と、本気で思う。

自分が明らかに花粉症であるのに
認めない人を

『そんなの、あっさり認めて
薬を飲めば楽になるのに』などと
上から目線で考えた私であるが

〝その言葉、2倍2倍！！にして返します。〟
と言われても何も言い返せないほど、

私はあの時、
ボラギ◯ールのお世話が

必要だということを
認めることができなかった。

※2倍2倍にして返しますよ～
ヾ(*´∀｀)ノ(しつこい)

人のことを
とやかく言うもんじゃない。

そんな基本的な、
しかし大切なことを私に教えてくれた、
あの日のボラギ◯ールであった。

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